英語の睡眠学習が効果的な理由!学習効率を高める条件を3つ紹介!

英語 睡眠学習

「寝ている間に英語を聞いていると覚えられるって本当?」

「睡眠学習を売りにした悪徳商品もあったしなんだか嘘くさい…」

睡眠学習とは、1960年代頃に一大ブームにまでなった「眠っている間に聞いたことを記憶する」学習方法。当時は話題が話題を呼び、さまざまな商品が発売されましたが、怪しい商品も多く実際の効果は立証されることなくブームの終幕を迎えました。

ところが、近年になって「正しい方法で睡眠学習を行えば効果的だ」とした論文が発表され、再び注目を集めています。本当に寝ている間に英語の学習ができるならぜひ取り入れたい方法ですね。

そこでこの記事では、

・睡眠学習は本当に効果があるのか

・睡眠学習の効果を得るための条件

・睡眠学習を実践する時の注意点

を紹介します。効率的な勉強方法を探している人はもちろん、勉強の時間がとれなくてお悩みの人もぜひ参考にご覧ください。

目次

英語の睡眠学習は効果的?研究結果が論文で発表された!

冒頭でお伝えした通り、「睡眠学習」が注目され始めた当時には効果が全く分からないような商品の乱立により、いつのまにか話題になることがなくなりました。

ところが、2012年に世界的な科学研究雑誌「Nature」にて、正しい状況の下で睡眠学習を行えば学習効果があるとの論文が発表され、再び脚光を浴びているのです。

論文では、普段の言語はドイツ語を話す被験者たちに、全く知らないオランダ語の単語をどれだけ記憶できるかテストを行ったとしています。被験者全員にオランダ語の単語を暗記してもらい、半数はそのまま起きている状態、半数は仮眠をとった状態に。

その後行ったテストでは、そのまま起きていた人たちよりも、睡眠学習を行った人の方が単語の記憶量が多かったという結果が残りました。また、睡眠学習を行った被験者の方がより単語の意味を理解していたとの報告もされています。

このように、日本で睡眠学習ブームが起きた当時のような根拠のないようなものではなく、科学的にも効果が立証されつつあると言えるのです。

英語の睡眠学習効果を得るための条件を3つ紹介

睡眠学習には実際に暗記力を高める効果があると論文で発表されましたが、それでも「正しい状況下で睡眠学習を行えば効果がある」と前提として言われています。

それでは、「正しい状況下」とはどのような状況のことなのでしょうか。実際に効果を高めるとされる状況を3つ見ていきましょう。

1.起きている間に覚えたいことを頭に入れておく

睡眠学習を行う上で大切なことは、覚えたいことを起きている間に頭に入れておくこと。そもそも、睡眠学習は起きている間に記憶したことを睡眠中に脳が自動的に整理してくれる特性を利用した学習法のためです。

実際に、ドイツのニューベリック大学が発表した論文上でも、「脳は睡眠中に起きていた時の記憶や情報を整理して脳に定着させる」と報告されています。

このような特性を利用して、学生であれば午前中に授業をした後の昼休みに仮眠、社奇人であれば午前の仕事の休憩後に仮眠をとることでより効率的に学習や仕事がより捗るようになる可能性があります。

睡眠学習は起きている間に覚えた情報を睡眠中に整理する学習術と認識をしておきましょう。

2.深い眠りに入っている時間に覚えたいことの音声を流す

論文では、できるだけ深い睡眠に入っている状態で記憶したい事の音声を聞くことで睡眠学習の効果を上げるとしています。睡眠の状態は、浅い眠りの「レム睡眠」と深い眠りの「ノンレム睡眠」に分かれることはご存知の人も多いはず。

同じ睡眠でも、脳が覚えた情報や記憶を定着させる作業を行うのは深い眠り「ノンレム睡眠」状態の時です。

睡眠の周期は、まず一気に深い眠り「ノンレム睡眠」からはじまり、1時間ほどたつと浅い眠り「レム睡眠」へと移行していきます。そのため、眠りにつくタイミングで覚えたいことの音声を流すことが記憶の定着に効果的とされるのです。

3.起きた後に必ず復習する

さらに、睡眠学習の効果を上げるために大切なことは「起きた後に必ず復習をすること」。朝起きたばかりの脳はとてもクリアな状態です。起床したら、前日覚えようと思った内容がどれだけ記憶できているのか確認してみましょう。

人間の脳は記憶にある程度の優先順位をつけ、覚えてもすぐに忘れてしまう「短期記憶」と脳に記憶として定着する「長期記憶」に分けられています。

基本的に、数字や単語などの羅列はすぐ忘れてしまう「短期記憶」に分類されますが、眠る前と起きた後の復習を繰り返すことで「長期記憶」として形成されていくのです。

英語の睡眠学習の注意点を3つ紹介!

睡眠学習の良い効果ばかりを聞くと、デメリットは無いように感じますが、注意点ももちろんあります。ここからは、睡眠学習を行う上での注意点についても見ていきましょう。

1.睡眠時間を削るのは逆効果

睡眠学習の効果を上げる条件として「覚えたいことを起きている間に覚えておく」と紹介しましたが、覚える作業に時間をかけすぎて、睡眠時間を削ってしまうのは逆効果です。

ハーバード大学の研究では、新たな知識を十分に脳に定着させるには6時間以上の睡眠が必要との研究結果を発表しています。睡眠学習を行う上でも、睡眠時間の確保は必ず行いましょう。

2.睡眠を妨げない程度の難易度のものを流す

睡眠学習はどちらかと言えば、英単語などの反復学習に向いた方法です。また、単純な英単語などを繰り返し流すことで、眠りにつきやすいというメリットもあります。

ところが、よく考えないと分からないレベルの長文や英会話などを聞くとそちらに気を取られ、良質な睡眠が得られなくなってしまうこともあるでしょう。あくまでも、眠りを妨げない程度のレベルのもので行うべきです。

3.新しい知識は起きている時にしか覚えられない

現時点での研究結果では、寝ているときに新たな知識の獲得はできないとされています。つまり、睡眠学習は無意識の内に新しいことを覚えるような都合の良いものではないということです。

寝ているだけで何でも覚えたり、朝起きるだけで英単語を覚えていたり、といった魔法のような効果はないということですね。

英語の睡眠学習は科学的にも注目を集める学習方法!手順をおさらいしてチャレンジしてみよう

今回は、寝ている間に英語の学習ができるとして過去にも話題になったことがある睡眠学習について紹介しました。睡眠学習が話題になった当時は、効果が立証されていた訳ではありませんでしたが、現在は正しい状況下で行えば学習効果があると提唱されています。

睡眠学習の効果を得るための条件としては、下記の3つが挙げられます。

1.起きている間に覚えたいことを頭に入れておく

2.深い眠りに入っている時間に覚えたいことの音声を流す

3.起きた後に必ず復習する

上記の状況下である程度の期間睡眠学習を行ってみて、効果が現れているか確かめてみると良いでしょう。寝る前の学習や起きた後の復習の習慣化がされていけば、記憶に定着していることが実感できるはずです。

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